愛してるが言えなくて

家出



学校を辞めて、私は家を出た。


正確に言えば施設を出たと言うのか…


私には本当に帰る場所がなくなった。



わずかなお金で行けるとこまで行った。


誰も私を知らない場所に行きたかった。



電車を乗り継ぎ、何とか知らない町までやってきた。


でもお金が無くて食べるものも無くて、


路頭に迷っていた。




歩く元気もなくなって道にしゃがみこんでいると、


綺麗な女の人が声を掛けてきた。

< 15 / 148 >

この作品をシェア

pagetop