愛してるが言えなくて
『お前、ずっと一人でこんな広い家に住んでたの?家賃いくら?』
(何て言えばいいんだろ…?)
私は舞い上がって何も考えていなかった。
その場は何とか適当に誤魔化した。
『圭輔さん、コーヒーか紅茶飲む?』
『寝る前だからいいや、ってか…それ辞めない?』
『…何を?』
『圭輔さんってヤツ…圭輔って呼び捨てにしてくれればいいから。』
『…圭輔』
そう言うと、圭輔はそっと私にキスをした。