絆~CUTE LOVE~
「そうそう 残念だったな 桜♪」
「っ!!?あぁ!!あたしの大好きなさくらんぼ!!」
ヒョイっと桜ちゃんのお弁当の中にあるさくらんぼを後ろから摘むとそのまま口にいれて食べる【水無月 千夏‐みなづき ちなつ‐】 くん。
桜ちゃんとは一卵性の双子だから顔がそっくり。身長も同じで175㎝とスタイルが良くて美人さんなのです。
ちなみに桜ちゃんがお姉ちゃんで夏くんが弟。
「なんて事してくれたのよ~!!
あたしの…あたしのさくらんぼがああ…」
ガッと夏くんの胸倉を掴み叫ぶ桜ちゃんに夏くんは焦ることなく宥める。
「まあまあ 落ち着けって
ほらっこれやるよ」
そう言うと夏くんはカーディガンのポケットから棒つきキャンディーを取り出し桜ちゃんに手渡した。
「そんな安っぽい女じゃない!!」
「じゃあ、俺が食お♪」
夏くんが棒つきキャンディーの包み紙を開けようとしたら桜ちゃんが手の平を突き出してふて腐れた感じで言う。
「…それは、それで貰っとく」
「「ぷっあはははっ」」
その言葉を聞くと夏くんと咲玖ちゃん二人は同時に笑い出した。
「相変わらず、背だけはデカくて中身は全く成長してないな~桜
いや、少しは成長したのか
小学生くらいには♪」
突然、あたしの後ろから声が聞こえ振り替えるとズボンのポケットに左手を入れ夏くんから貰った飴を舐めている幼なじみの【橘 尚平‐たちばな しょうへい‐】くんが立っていました。