ホワイト・キス〜クリスマスの奇跡〜
俺は走り出した。
懸命に、ただひたすら、つかまえるまで・・・。
そして、冬を思わせるような雪景色の背景のところまで逃げていった、篠部さんをやっとつかまえた。
「なんで逃げるんだ・・・?」
俺は問い詰めた。
すると、後ろを向いたまま篠部さんは言った。
「やっと、ぉ、追いかけてきてくれたね・・・。」
そう言うと、篠部さんは振り返り、その小さな手で、俺の肩に手をかけ、唇を重ねてきた・・・。
< 48 / 53 >

この作品をシェア

pagetop