おもいでぽけっと
「小学校の卒業式が終わって家に帰ったら、ポストに手紙が入ってたんだ。


柚子からだった。


その手紙の内容が告白で、俺はその手紙を読んだ瞬間飛び跳ねるくらいうれしかった。」


「じゃあ…虎太郎は…」


「うん。俺も好きだったんだよ…柚子のことが。


電話番号も家も知らなかったから、入学式で会った時に返事しようと思ってた…。


でも…いなかったんだ。入学式の日に…柚子は…。」


「中学は俺らと一緒だったから…って、虎太郎は引っ越しを知らなかったってことか?」


遼基はひらめいたように尋ねてきた。


「知らなかったよ…。」


柚子…。


柚子が引っ越しすることを知っていたら…俺らは付き合ってたかな?



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