かくれんぼ - 大人になりきれない大人たち -
「はぁ~い!」
「いい子だな、大地は」
大地を別の部屋で遊ばせ、私たちはリビングのソファへと腰を下ろす。
「大地の病状はどうだ?」
「見た目にはそれほど…。3型はゆっくり進行するらしいから」
「いずれ…、その。歩けなくなるのか?」
言いにくそうに父親が呟く。
「大地の場合、歩行は何とか…。今の状態をなるべく維持する為にも通院は欠かせないけど」
「そうか。仕事はまだ続けてるのか?」
「一応。生活できないし」
まあ 今のペースのままじゃあ、近いうちに生活できなくなるけど。