かくれんぼ - 大人になりきれない大人たち -

私の名前を呼ぶ聞き慣れたその声。




「正紀っ!?」


振り返ると、そこには息を切らした正紀の姿があった。





「何してんだよ? 早く帰るぞ」

強引に私の腕を引っ張る正紀。

「ちょっ…、正紀!」

「美来、どちらさん?」

修二が不思議そうに私たちのことを見てる。

そんな修二を正紀が睨みつける。

「それはこっちのセリフだよ」

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