かくれんぼ - 大人になりきれない大人たち -
「いいじゃんか、ケチ。 …あぁ!!」
「な、何!?」
突然 大声を出した正紀に、私は飛び上がりそうになった。
「ヤベ。大地 置きっぱなしだった」
「あ、そういえば…」
「ちゃんと鍵閉まってるから大丈夫だと思うけど」
「早く戻ろう!」
「だな。…あ、でもその前に?」
「え?」
私の不意をついて、正紀は私の唇にキスを落とす。
「こ、こんな所で…っ」
私は真っ赤になりながら正紀を見上げる。
人通りが多い道の真ん前なのに。