かくれんぼ - 大人になりきれない大人たち -
ゆかりが不思議そうに首を傾げてる。
「まあ、正紀はそこそこカッコイイから…。ギターの腕前は確かだし」
「彼女のアンタが言うなよ」
ゆかりは私の頭を軽く叩く。
「アハハ、だよね」
「…ねぇ、あれ!」
「ん?」
私はゆかりが指差すほうに視線を向ける。
「あの人、この間の人じゃない?」
そこにいたのはショートヘアの女性。
あの人、この間 正紀と一緒にいた人だ!
「あ、正紀に接近中だよ」
「…!」