かくれんぼ - 大人になりきれない大人たち -

「ん?」

「昨日の夜、そのぉ…」

私は恐る恐る正紀のほうを見る。

「何も…、なかったワケ、ないよねぇ…?」


まだ少し希望はある。

正紀が酔っ払った私をほっとけなくて、家に入れてくれただけなら…。

この期に及んでそんなことを期待してしまう私。




「ごめん」

「…!」

「俺も男なんでね」

「…」


そうだよね。

この状況って、もうそれしかないよね。

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