かくれんぼ - 大人になりきれない大人たち -
期待した私が甘かった。
私は何とも言えない脱力感に襲われる。
「でも無理やりじゃねーよ? ちゃんと同意得て…」
「…」
そう言われても私には全く記憶がないから。
私は脱力したまま、ベッドの下にある自分の服に袖を通す。
「美来…」
正紀の真剣な瞳。
本気で申し訳なさそうな顔をしてる。
「もういいよ。謝んなくても…」
「そうじゃなくて」
「へ?」
「タバコ吸っていい?」