かくれんぼ - 大人になりきれない大人たち -
「大地君、もう寝ちゃったの?」
「うん」
アパートの駐車場で向かい合う正紀と私。
1度大地を寝かしつけた後、私はまた下へと降りてきた。
正紀とちゃんと話をする為に。
「正紀、やっぱりもう会うのは止めよ?」
「ん~?」
「思い出は綺麗なままの方がいい。まあ…、この間 多少は汚しちゃったけど」
「…」
「あの夜の事はもう忘れる。ていうか、幸い酔っぱらってて覚えてないしね」
「俺ははっきりと覚えてんですけど? キスやその他 諸々の感覚まで」
「…っ、バカ!」
私は赤面しながら正紀の頭を叩く。