あいつは、あたしを好きなはず!!


いつの間に、彩子にまでバレてたの!?



タケルといい、二人とも鋭いよ。



「まったく、肝心の瞬二が気が付いてないんだから」


ぶつぶつ言いながら、グラウンドへ出ると、真っ先にタケルが声をかけてきた。



「雫!お前帰ってなかったのか?」


「うん。ずっと、見てたんだよ」


ユニフォーム姿のタケルは、どこか色っぽい。


「マジで?今、終わったんだ。一緒に帰ろうぜ」


「あ、うん」




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