一人鬼ごっこ
第十七章 逃走
俺がこうして逃げたところで何も変わらない。
俺はどうすればいいんだ……。
「はぁっは……ぁ」
そういえば俺、起きてから何も食べてないんだった。
うう、後悔。
強い日差しが俺の体力を奪っていく。
少し走ったところで、走るのをやめて歩き始めた。
「まあ千秋は運動神経無いし、そう簡単に捕まら――」
『呼んだ?』
後ろを振り向くと、千秋。
爪の先で俺の腕をつついている。
痛いって!!
ってか、速っ!!
『鬼になったから、早く移動できるようになっちゃった』
なっちゃった、じゃねぇよ。
それはちょっと俺が不利なんじゃないか。
最初から完全に俺が不利な訳だけど……。
――って悠長に考えてる場合か!
逃げなきゃ!!!!
『あ! 待っ――』
俺が走りだした時、千秋が爪で俺の頬に浅い切り込みを入れた。
「痛っ――」
切れた箇所がぶわっと熱くなる。
意外と痛いんだな。
そう思いつつも、俺はそのまま走った。
俺はどうすればいいんだ……。
「はぁっは……ぁ」
そういえば俺、起きてから何も食べてないんだった。
うう、後悔。
強い日差しが俺の体力を奪っていく。
少し走ったところで、走るのをやめて歩き始めた。
「まあ千秋は運動神経無いし、そう簡単に捕まら――」
『呼んだ?』
後ろを振り向くと、千秋。
爪の先で俺の腕をつついている。
痛いって!!
ってか、速っ!!
『鬼になったから、早く移動できるようになっちゃった』
なっちゃった、じゃねぇよ。
それはちょっと俺が不利なんじゃないか。
最初から完全に俺が不利な訳だけど……。
――って悠長に考えてる場合か!
逃げなきゃ!!!!
『あ! 待っ――』
俺が走りだした時、千秋が爪で俺の頬に浅い切り込みを入れた。
「痛っ――」
切れた箇所がぶわっと熱くなる。
意外と痛いんだな。
そう思いつつも、俺はそのまま走った。