夏 ~日差しに照らされて~
きれいごとでしか、なかったのかもしれない。
幸せになるのが怖いのか、それとも自分が縛られてる感じがして嫌なのか、お互いになんて本心からなのかどうかもわからない。
もしかしたら、ただずるいだけなのかもしれない。
それでも、この方法が一番いいと、今は心から思ってる。
『まだ、西野くんのことが忘れらんないんだろ?会ったからまた…』
『違うよ。翔、わかって…?』
翔はいかにも「わからない」といったような目で見ている。