夏 ~日差しに照らされて~
第4章 それぞれの気持ち
電話
『もしもし?どちら様ですか?』
『菊原華恋、この声覚えてないわけ?俺、悪いけど、名乗らないよ?』
『悪いけど………悪いけ…ど。どっかで…ん?あ!!!!!あの時の?助けてくれた…?』
『誰…?!』
翔が車をとめて、小さな声で聞いた。
あたしは、待って!としぐさをし、話を続けた。
『覚えてたか。』
『で、何で名前も電話番号も知ってるわけ…?』
『きいた。またかけるから、適当に登録しといて。』