夏 ~日差しに照らされて~
『うん。』
何でだろう。このあいだ、潤悟が日本に帰ってきた時には普通に喋れたのに、今は、話したいのに何を言ったらいいのかわからない。
何も言葉が出てこない。
『また空港に迎えに来てくれる?』
『うん。』
『こっちに可愛いベビー用品の店があるから、何かお土産に買ってくね!』
『うん。』
何でだろう…。
『なぁ、華恋。覚えてる?パーティーのあと、俺がこっちに帰ってくる時、見送りに来てくれた時のこと。』