夏 ~日差しに照らされて~
あたしにはもう、喧嘩なんてしない日々が待ってる。
だって、ここに中学でのあたしを知っている人は、1人もいないから。
高校は離れたところにして良かった…。
『華恋って、いい名前だな。』
『あ…ありがとぉ!』
彼は、鈴木 良太(スズキ リョウタ)。
席も近くなり、よく話しかけてくれるようになった。
『華恋、行こ!』
『うん!あ、またねぇ~。』
隣のクラスの知佳に呼ばれて、あたしは席を立った。