夏 ~日差しに照らされて~
『…本当はもう気づいてるんじゃないの?自分のことも仁のことも。』
『…さぁ…ね!やっぱ、翔だけは呼ぶよ。』
あたしははぐらかして、翔に電話した。
翔はあっさり、
『もちろん!行く、行く。』
返事をした後、続けて、
『本当のこと言うと、西野家もウキウキしてるから、何となく呼ばれる気がしてた。』
と付け足した。
『そっか。』
あたしの返事に、翔は仁を呼ぶ気がないことは悟ったようだった。