夏 ~日差しに照らされて~
『すみません…。ですが、今のところ結婚をする予定はありません。』
『知ってるんだよ?』
『え?』
『秘書が逮捕された時、手を回してたこと…』
耳元で囁(ササヤ)かれ、ゾクッとした。
殺意なのか…なんなのかはわからなかったが、青山社長が何かを企(タクラ)んでいるように感じた。
『な…何のことですか?』
とぼけておくしかない…。
あの時の事が全てバレれば、潤悟や仁、翔が危ない目に遭いかねない。