夏 ~日差しに照らされて~
そうあたしが言うと、皆は外に出て行った。
けれども、アルだけは痛いのを我慢していたことに気づき、部屋を出て行く時に、
『……痛いんだろ?俺、リビングの薬取ってくるから。』
と、声をかけてから出て行った。
『何で、バレ…たんだろ?』
あたしが笑うと、
『笑い事じゃね~…。痛いなら、痛いって言えよな。』
仁は呆れたような表情をする。
本当のことを言うと、あたしが実際に話をしたいのは、ここにいる人たちじゃない。