夏 ~日差しに照らされて~
『見逃してやるから逃げろって言われたとしても、逃げねぇーよ…。』
『ふん、バカだな。』
『バカは、あんただよ!!』
あたしはひったくり犯に、向かっていった。
あたしを殴ろうとしたひったくり犯の腕を掴み、地面へと叩きつけた。
『もう…意識無くしちゃって……。これは、返してもらうから。』
あたしが背を向けると、遠くからパトカーのサイレンの音が聞こえ、目の前には知佳と進くんが立っていた。