夏 ~日差しに照らされて~
今度は、あたしがアルを別の部屋に連れ出した。
『勝手な約束しないでよ!』
『決めたんだよ。今度こそ……』
『やめて!!そういうのいいから…。』
あの時みたいなアルを見たくない。
そう思ったのに、
『よくないだろ!子どもたち守れんのは、菊原だけなんだぞ?菊原が死んだら……蒼空たちどうすんだよ!』
アルに叱られた。
『助けられなかったら、また後悔するんでしょ…。それが嫌なの。あたしが勝手に行くのに…アルが悔やむのが…。』