夏 ~日差しに照らされて~

君島は部屋を片付け、あたしの髪だけを洗い、乾かしてくれていた。





『血で固まりそうだったから。』




と。







-- 夕方。-----




青山社長がやってきて、





『仲良くやりたまえ。』




とあたしたちの顔を見て、言った。





『出て行こうとしたので…。』




君島はこたえた。





『菊原さん。西野潤悟くんのこと、未だに忘れていないかい?』





『忘れはしません。彼は私が行くはずの海外に行きましたから、責任は感じています。』






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