夏 ~日差しに照らされて~
∥∥ 卒業式。∥∥∥∥∥
あたしは、あれから親と喧嘩ばかりしていた。
家族内がこんな微妙な感じになったのも、あれからだった。
『華恋。』
『ん?』
『良太のことはもう忘れて、大学では新しい恋しなよ!』
『あたしは…しばらくいいや…!』
嫌い…その言葉が胸にまだ突き刺さっていた。
あのひったくり騒動の後、あたしたち2人では一度もまともに話すこともなかった…。
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