夏 ~日差しに照らされて~
そういうと、男は帰っていってしまった。
『変な人…あの人もヤクザとかなのかな……?』
あたしは呟くと、遠くからサイレンの音が聞こえた。
『華…!』
『仁……何でここに…?』
『堺さんのとこに連絡が来たみたいで、堺さんが病院だからって。何考えてんだよ!!体調もよくないってのに!』
仁に強く抱きしめられた。
『仁……ありがと…ご、ごめん。』
仁が来なかったら…今日のあたしはどうなってただろう……。