2番目の女
もう全身に鳥肌は立っていない。


全然知らない男なのに。




…私も同じだから…



寂しくて…。





欲しかったトモ君の温もりとは違うのに…









しばらくして、私を解放した、男は、


『悪かったな。彼と待ち合わせ、してるんだっけ?俺がいたらまずいよな。』



そういって出て行こうとした。






「…待ってッ!!」





後ろから今度は私が、その男を抱きしめる。










「すっぽかされたの……今頃、私じゃない女と逢ってる。…寂しいのは、あなただけじゃなくて、私も一緒…だから…もう少し…こうさせて?」





自分でも驚いていた。


知らない男に、抱き着くなんて。











でも、それで、寂しさが埋まるなら、なんでもいいと思った。





…トモ君と逢えない寂しさが埋まるなら、何でもよかったの…




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