貧乏お嬢様と執事君!
お嬢様、パーティーの時は怪しげなものについていかないように




しゃんしゃんと赤鼻のトナカイと紅い服着た白いひげのおじさんが駆け廻ってそうな日だった。


雪が積もり、お嬢様たちは歓喜の声を上げ、優雅に温かい紅茶を手にして窓の外の降る雪をじっと見つめていた。


いつもカラフルな窓の外は、白でうめくされている。


鷹司が


「ほわぁ~………」


と窓に息を吹きかけ、曇りガラスに指を走らせていと、後ろから高い声が聞こえた。

「沙良。なにしてるの?指が凍るわよ?」

「あっ櫻子!どうどう?私の芸術『赤鼻のスノー君!』


得意げに窓ガラスを見せつける鷹司。


眼を凝らして、じっと見つめると、そこには赤鼻のトナカイと雪だるまが合体した世にも奇妙な『赤鼻のスノー君!』とやらがそこにいた。




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