貧乏お嬢様と執事君!
お嬢様、秘密は誰にも言わないから秘密なのでございます
これはパーティー、一週間前の話。
「沙良」
椿野は寝こけている鷹司に話しかけた。
今日はお泊まり会で、鷹司が椿野の大豪邸に止まっている。
明日は学校なので早く寝よう、ということになり11時を過ぎたところで床につくことにしたのだ。
「なに………?櫻子」
鷹司は寝むそうに目を開閉を繰り返していた。
「私ね。いま思ったんだけど………」
慎重に言葉を選びながら椿野は声のトーンを落とした。
「私、まだ貴方がなんでゼフィールに通えているのか聞いていないんだけど」
二人っきりなのに聞くのに緊張する。