貧乏お嬢様と執事君!
「………おっ怒らないでくれますか………?」
目元を若干うるうるさせているこのかわいい子ヒツジを、誰か怒れるのか。
ばしっと任せろ!という代りにないむねを叩く。
「当然でしょ!」
「………あっあの時計は、おもちゃじゃなくて本物のクロックでして、その…1000円では買えないと」
「え?じゃあいくら?仕方がないけど、バイト代全部使っちゃおっか!」
「………そっその倍はいるかと思われます………」
ぴしりっと笑顔のまま石化して崩れ始めた鷹司を心臓を口から飛びださせながら、カイトは息も絶え絶えになっている鷹司の名を呼んだ。
「おっお嬢様ーーーー!」