貧乏お嬢様と執事君!
「………そっそういうことは早く言ってよーーー!」
石化から復活した鷹司は恥ずかしさに顔を真っ赤にしながら、カイトを思いっきり叩いた。
「もっもうしわけありません……!」
意外な鷹司の馬鹿力をもろに食らったカイトは悶絶しながら謝る。
ふぅっと何かが抜けた鷹司は肩を押さえうずくまってるカイトに目をチラリとやり、手を差し伸べ
「ほらっ!帰るよ!」
まだ遊びたがってる子供を無理やり引っ張っていく母親の気分になった鷹司を見上げ、その手と赤くなってる主君を交互に見やり、やがて恐る恐るその手を取って立ち上がらせてもらった。
「すっすみません………」
「あーあ。そのバイト代は生活費に回してー」
「かしこまりました!」
椿野が行った方角とは逆の方向へ二人は歩を重ねた。