貧乏お嬢様と執事君!
くるくると指で回しながらため息をつく。
「どうしようこれ」
鷹司は両手いっぱいに抱えたまま困った。
椿野は無情にも遊んでいた手紙を破り捨て冷たく言い放つ。
「リサイクルにでもだしておきなさい」
私の沙良に手を出そうなんて100光年早いわ!
下駄箱の隅ですすり泣いている男子をにらみつけながら思った。
「これだけあればいっぱいトイレットペーパー貰えるよ!」
ウキウキしながら笑顔になる鷹司もひどいが、指定鞄からゴミ袋を出し、散りくずを捨てるように手紙を突っ込んでいく椿野もひどいものである。
ここで、数十人の思いは儚くトイレットペーパーになる運命をたどった。