初恋プーサン*甘いね、唇
.○chapitre1:prologue


片瀬雛子、雌。


生後間もないヒヨコ。


15歳当時の私をカテゴライズすると、おおむねこんな感じだった。


放課後に、公園を抜けて家路を急いでいるとき、同じ高校の2つ年上の先輩に、突然一目惚れをしたから。


まるで「刷りこみ現象」のように彼の姿を目で追うようになったのは、私の頭にヒヨコの遺伝子が迷いこんだゆえのことだと思う。



――だから、ヒヨコ。

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