風子仕様の恋模様。

何がおきているのか理解するのに少し時間がかかり、慌てて唇を離そうとすると後頭部を押さえている手に力がはいる。

必死に男の胸を押すもビクともせず、だんだんと力がはいらなくなってきた。

それに気づいた男はキスをしたまま空いた片手で私の体を支える。


このままじゃ、ほんとどうにかなっちゃう!


そう頭によぎった時


ガチャッ

「おーい!風子ぉ!!」


風間の声だ…。


一瞬男の意識が風間にむいたのを見逃さず、思いっきり力をいれると拘束が解かれた。

そのチャンスを逃さず、勢いよく扉のほうへと駆け出す。


走ってきた私に風間は驚きつつも、何があったかは見てなかったようだ。


ガチャッン


扉を閉め早足で部署へと戻る。
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