風子仕様の恋模様。

「お、おい!どうし……た…ん……だよ。」


顔を覗きこんできた風間が言葉につまったが、その理由が私にはわからなかった。


「な、なんでもない。」


「………あー。

ちょっとコーヒーでも飲んでくか…。」


そう言って休憩所を指差す。


「いい…仕事しなきゃ!」


そう!仕事でもして気をまぎらわさなきゃ……。


「いやあのな…

そんな呼吸乱しながら頬紅潮させてたら、残業組のやつらに襲われるぞ。」


そう言う風間も頬を赤らめながら苦笑いをしていた。





「わ、わかった!!」


はぁぁぁ。

全部あの男のせいだ!!








薄暗い資料室。

棚にもたれながら先程のことが脳裏によぎる。


「あー、邪魔はいった。


でも……俺の理性ぶっ飛びそうだったから…まぁいいか。







小日向風子。」



ゾクリとする艶っぽい声でそう呟き、資料室を後にする。
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