風子仕様の恋模様。
昨日の妖艶な雰囲気は全くなく、物凄く爽やかにそして物凄く紳士的に笑顔を振り撒いていた。
な、じゃああいつが
専務っ?!
咄嗟に風間の背後へとまわり、必死に見つからないよう気配を消した。
なんかわかんないけど…
見つかるとヤバいって本能が察知している。
そんな私の気持ちなんてお構いなしにチーフとあの男が皆の前に並んで立った。
「知ってる人もいるだろが、昨日ニューヨークから戻られた専務の間宮 隆盛(マミヤリュウセイ)さんだ。」
チーフにそう紹介されると一歩前へ出て
「間宮です。今日からこちらの本社で仕事をすることになりました。
どうぞよろしく。」
これまた爽やかに笑顔を振り撒いた。