風子仕様の恋模様。
弟分に彼女ができるのは、姉としても嬉しいんだけど淋しいもんもあるからね。
でも…
いつかこうやって一緒に電車にも乗れなくなるんだろうな。
…フ……コ…
フウ………コ…
「風子っ!!」
「わぁっ、ちょっといきなり大声出さないでよ!!」
「さっきから何回も呼んでんだろがっ!
駅に着くぞ!」
見れば私の降りるいつもの駅で、もたれかかっていた電車のドアは開こうとしていた。
「わっ!もう着いたの?!
じゃあね航大!ありがと!」
「気を付けてな!」
人の波に押されるように電車から下りると、そのまま流されるようにホームを後にした。