甘い旋律で狂わせて
「ああ。僕はただあの船の上やバーで弾いてるだけだから」
その言葉に、あたしは不満げに首を傾げた。
「コンクールとかに出たりしないの?」
「そういうの、興味がないんだ」
ネオは軽く受け流すように答え、あたしの髪を指に巻きつけながら遊んでいる。
「どうして?なぜもっと高みを目指さないの?」
ネオのピアノは、こんなあたしが聴いてもアマチュアの域を超えてると思った。
こんな場所で埋もれていることに、どうしても納得がいかない。
それほどに、ネオの音色は人を惹きつけ、魅了するものだった。
「僕にとって、ピアノは自分を高めるためのものじゃない」
突然ネオの口から漏れた言葉に、ハッと息がつまった。
その言葉に、あたしは不満げに首を傾げた。
「コンクールとかに出たりしないの?」
「そういうの、興味がないんだ」
ネオは軽く受け流すように答え、あたしの髪を指に巻きつけながら遊んでいる。
「どうして?なぜもっと高みを目指さないの?」
ネオのピアノは、こんなあたしが聴いてもアマチュアの域を超えてると思った。
こんな場所で埋もれていることに、どうしても納得がいかない。
それほどに、ネオの音色は人を惹きつけ、魅了するものだった。
「僕にとって、ピアノは自分を高めるためのものじゃない」
突然ネオの口から漏れた言葉に、ハッと息がつまった。