甘い旋律で狂わせて
***

「綺麗だよ、花音」



身に纏うものをなくしたあたしの体を

細く綺麗な指が這う。



「隠さないで。僕にすべて見せて」



囁く甘い声は、まるで媚薬。



「僕だけに、感じればいい」



次第に強引になっていく唇さえ


愛おしい……。




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