甘い旋律で狂わせて


『花音は、僕のものだから』




――恋は盲目だと

誰が言ったんだろう。




あたしはこの時たしかに

周りの景色さえ見えないくらいに、溺れていた。



ネオの奏でる音色と


痺れるほどの

あの強い眼差しに――……





――遥の感じた違和感を

理解することなどできないでいたんだ。
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