甘い旋律で狂わせて
第一楽章 婚約
「もう、気持ちは固まった?」
懐かしいシンフォニーの流れるフレンチレストランの個室。
彼はあたしの手をギュッと握りながら、自信に満ちた表情で言った。
「・・・ええ」
静かにそう返事をして、うなづいたあたしに全てを悟ったのか
彼は安心したように笑顔を見せた。
「ありがとう。じゃあ、挙式は前に言ってたホテルでかまわない?」
「そうね」
「新居も早めに決めような」
嬉しそうに声を弾ませる彼の言葉が
なんだか他人事のように思えた。
懐かしいシンフォニーの流れるフレンチレストランの個室。
彼はあたしの手をギュッと握りながら、自信に満ちた表情で言った。
「・・・ええ」
静かにそう返事をして、うなづいたあたしに全てを悟ったのか
彼は安心したように笑顔を見せた。
「ありがとう。じゃあ、挙式は前に言ってたホテルでかまわない?」
「そうね」
「新居も早めに決めような」
嬉しそうに声を弾ませる彼の言葉が
なんだか他人事のように思えた。