甘い旋律で狂わせて
「ネオはその頃から、永都のことを傷つけるようなことばかりしていた。たとえば、永都が付き合っていた女の子を、みんな奪っていったり…。永都の恋人に手を出して、二人が別れればその子には興味がなくなる。愛情の欠片もない。

永都への憎しみがそうさせたのでしょうね」



それは、つまり……



「花音さん。あなたのことも、きっと……」




ネオは、あたしを愛していたんじゃなくて…。




ただ、あたしの後ろに永都先生がいたから。



あたしは永都先生への憎しみの、報復の手段にすぎなかっただけ……?

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