甘い旋律で狂わせて
「花音、なぁに見てるのよ?」
ガヤガヤとした昼休みの会社のカフェテリア。
あたしが手に持っていたカードを奪ったのは、同僚の遥(はるか)だった。
「なにこれ?」
丹念にマスカラを塗られた長い睫毛をパチクリさせ、あたしを不思議そうに見つめてくる大きな瞳。
活発な印象を与えるショートボブの茶髪に
口元を華やかにするラメ入りのルージュ。
会社で一番仲のいい遥は、いつも愛らしくて活発な笑顔が印象的。
性格も社交的で、物事に冷めているあたしとは大違い。
だけど、そのサバサバとした性格が合って、あたしたちはこうしていつもお昼を一緒に食べるようになっていた。
「Bar STING…?」
遥はそのカードに書かれているバーの名前を読み上げた。
店の名前と、住所だけが書かれた青いカード。
ネオから手渡されたそのカードには、それ以外何も書かれていなかった。
ガヤガヤとした昼休みの会社のカフェテリア。
あたしが手に持っていたカードを奪ったのは、同僚の遥(はるか)だった。
「なにこれ?」
丹念にマスカラを塗られた長い睫毛をパチクリさせ、あたしを不思議そうに見つめてくる大きな瞳。
活発な印象を与えるショートボブの茶髪に
口元を華やかにするラメ入りのルージュ。
会社で一番仲のいい遥は、いつも愛らしくて活発な笑顔が印象的。
性格も社交的で、物事に冷めているあたしとは大違い。
だけど、そのサバサバとした性格が合って、あたしたちはこうしていつもお昼を一緒に食べるようになっていた。
「Bar STING…?」
遥はそのカードに書かれているバーの名前を読み上げた。
店の名前と、住所だけが書かれた青いカード。
ネオから手渡されたそのカードには、それ以外何も書かれていなかった。