甘い旋律で狂わせて
そして、それとともに思い出されるのは


あたしの本心を悟ったときの

ネオの、凍りついたようなあの表情……



まるで豪雨のように、数々と吐き出されたネオの言葉が、耳に焼き付いて離れない。



『今でもアイツを、想ってるんだろう?』




そう言ったネオの声は、震えていた。



ネオの目は、色を失くしていた。



そして、その白い頬には、幾筋もの涙が流れていた……。

< 506 / 593 >

この作品をシェア

pagetop