甘い旋律で狂わせて
どうして、あの時首を横に振らなかったのだろう

どうして、あの時嘘をつけなかったんだろう



嘘でもいいから

『あなたを愛している』と言えばよかったんだ。



そうすれば、ネオは壊れずにすんだ。


あたしたちは壊れずにすんだ。


あたしたちは、未来へと向かっていたはずだった……。





――崩壊したのは

過去に囚われたあたしたちの偽物の愛


そう、偽物の愛だったんだ――……



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