甘い旋律で狂わせて
閉じていた目を開けば、目の前には穏やかな目であたしを見つめるネオの姿があった。



あたし、今キスされたんだよね。


突然リアルに襲ってきた羞恥に、あたしは思わず俯いた。



それとともに、罪悪感にひどく苛まれた。



あたしには、悠貴がいるのに。


結婚の約束をしたばかりだっていうのに。



……キス、しちゃった。


しかも、まだ2度会っただけの男の人と!



あたしは我に返ったように、自分の行動の軽率さを恥じた。




「そんな顔をされたら、もう何もできなくなるな」



困ったように背を向けたあたしに、ネオは優しい声で囁いた。


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