だって、こんなにも君が好きだから。
「もう、二度と私の前に姿を現すなよ。」
ああ、これで邪魔ものはいなくなった。
「…なんだよ、それ。君、何様なの?そんな風に人を見下してると、いつか痛い目みるよ?」
そんなこと、あるわけがない。
「だから、なんだ。貴様など…」
振り返り、思いっきり睨み付けてやるつもりだった。
けど、さっきまでアイツがいた場所には誰もいなかった。
「…これで、いい。いいのだな…?」
私の、誰に問うわけでもない呟きは、夕陽の差し込むオレンジ色の廊下に吸い込まれた…。