みだりな逢瀬-お仕事の刹那-
逢瀬、その前。
彼と目が合ったとき、好きになり。
彼と会えば会うほど、ムカついて。
彼を知れば知るほど、嫌いになる。
彼に優しくされれば、好きと実感。
彼が別の女と寝ても、別れられず。
彼を愛しているのに、愛されない。
だけど、離れられないのも事実だ。
一種の媚薬でも携行しているのでは、と感じさせるほど。
いつしか一心に、彼のコトだけを欲するようになるの…。
そんな男と知っているのは、すべて私が先じゃないから――