前世からのメッセージ【迷信ナあれこれ】
 「そういえばこんな話知ってる?生まれつき嫌いなモノって実は前世からの警告って話」
 小池にそう言われた二人は少し顔を見合わせ、お互いに首を大きく横に振った。
 それを見た小池は
 「二組の歌舞伎沢ちゃん達に聞いたんだけどね、前世の相手がその物で死んだり、酷い目にあっていると、次は気を付けようと思って、来世の記憶に刻み付けるんだって」
と語る。
 それを聞いた大橋は、沈黙を置いたのちに何事も無かった様に弁当の隅の米粒を突く。小岩井も同様に、大橋に入れられた豆を必死に掴もうと試みる。
 「あれ、あれれ? 何さその反応は?」
 身を乗り出して二人にそう言う小池に対して、小岩井と大橋はこう反応を見せた。
 「オカルトはちょっと……」
 二人の息ピッタリな反応に小池は少しムッとした顔になりつつ叫ぶ。
 「歌舞伎沢ちゃん達の話は本当なんだよ!!一度会って見たらいいと思う!!」
 未だに豆を追い駆けながら、眉間に皺を寄せる小岩井に対して、大橋は弁当をしまいつつ投げやりに解答を出した。
 「まあ、一度くらい会って見たらいいんじゃない? 俺は傍観者として付き合うよ」
 小岩井は「ええー」っと叫んだが、小池は嬉しそうに
 「じゃあ、放課後にと言う事で~決定!」
 と叫んだのである――
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