短編集~The Lovers WITHOUT Love Words~

聡介の顔を見ても、もう笑えない。
代わりに涙がこみ上げてきて、私は聡介の顔を見ることができなかった。

「オトナ通り越して、オヤジですわ。こないだこの人の下着の匂い嗅いだら、コロッケ屋の裏口の匂いがすんねん」

「コロッケ屋に失礼じゃろ!ほなあんたは何の匂いすんねん」


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